面子:4山森 3L木村 長谷川 白濱 吉村 2秋山 伊藤 山岸 1大城 高橋 広瀬 森谷
なかなかいいコースである。
越後三山、ネコブ、巻機を眺めつつ眼下の下界と眼前の藪のギャップを楽しむもよし、雲海の上で奥深さを楽しむもよしである。RFが簡単すぎる、藪はトレとして適正な濃さというのが簡単な特徴であり、何本か出す薮トレの一本としてなら十分である。濃いところは北入りの頭の登り、高度を下げてから最低鞍部までの平坦部分、南入りの頭までの登りの何箇所か、1781mピークから1850mピョコまでの登りの上1/3である。6/8(金)
小屋列車に乗るべく本郷組は赤羽集合とするが白濱しか来なかった。ひどいものだ。予報も雨だし、何故自分の企画はこうも雨が多いのかと鬱になる。高崎までの各駅で他の参加者と合流し、越後湯沢で新案線組みを収容。六日町の駅構内で寝たが、トチく○ったおじさんと調子乗った高校生に睡眠を妨害される。おじさん曰く「お前らは虫だ」六日町の線路を越えるためこの構内を通る人が多いのでここでは寝ない方が良い。
6/9(土)曇り時々晴れのち雨
3:40-(タクシー)-五十沢登山口4:08-4:58たるみ5:08-四合5:13-6:13頂上手前分岐6:23-7:30金城山9:18-10:26イワキ頭10:46-12:40北入りの頭13:20-3:05最低鞍部3:23-3:50サイト場
大型タクシーで登山口まで4800円。この山行は安くつきそうだ。体操してとっとと出る。滝入りコースは沢沿いトラバースルートが谷側に傾いていたり道が草に覆われたりしているところを見ると、この道はそれほど整備されてない。鎖場の記述は95年ETWASに譲るとして、渡渉、鎖場ともに初回者を連れて行っても問題ないレベルだ。大人数なので鎖場などでつまらないよう多少トップを延ばすなど隊運営に気を使った。カアチャンによると清水からのコースの方が整備されているらしい。自分は何故かスリップ多い。途中のタルミで山岸がポリタン落とす。ポリには余裕があるので大城のを山岸に渡す。このコースの正確な水場の位置は1190mあたりにある。看板付き。ジイチャンの情報だと金城山非難小屋に水があるらしいのでパスした。
水場の先の急登で高橋失速。朝から調子が悪いらしかった。俺はちゃんと出発前に聞いたのに。この後金城山まで岩場の稜線を歩く。眺めよい。が、金城山の水は雨水をタンクに貯めたものだった。飲料水には使いたくない。北側斜面なら雪渓が残っていて水もあるだろうと、薮入り直後のコルに水汲み隊として山森さん、白濱、吉村、秋山、伊藤、山岸を派遣する。150mほど下ってようやく汲めたらしい。要するに水場で汲めってことだ。因みに小屋は快適そうだ。今回最大の問題であるのは雪だが巻機まで稜線は緑色なので、予定通り行動することにし、緊急連絡先に伝える。金城山はメール可だ(AU)白濱、吉村、伊藤、秋山、山岸をトップに藪に突っ込む。が、伊藤が何故か水汲んだ沢の方に落ちて行った。初回のトップはこんなもんだ。高橋も回復したらしくサクサク進んでイワキ頭を打つ。植生は背丈を越える潅木だが薄く、時折膝丈の潅木になるので漕ぎやすく展望よい。ツゲ科の植物などが生えている。イワキ頭周辺からやや濃くなり、ペースダウン。意味もなくロングピッチを切っていると森谷がシャリバテていた。イワキ頭のタルミでチョコ3つしか食ってなかったらしい。高橋も足を攣ったらしい。山森さん曰く、藪になれてない一年生は上級生より体力使うと。確かにと思い、自分が楽に漕げてたからといってロングピッチを切ったことを反省する。北入りの頭に到着するとさっきからトップは休んでばかりいるので長谷川を付けて2年を東峰まで偵察に行かせる。7分ほどで東峰に立っているのが見えた。呆気なかったのでどうやって2年を扱くか山森さんと相談した。このまますぐそこに見える最低鞍部まで楽勝かと思い、あまり宜しくないがちょっと本隊を山森さんに任せてトップに出てみた。下りきらないうちに本隊に戻る。そのうちなんだか濃くなってきた。左側に谷に突き出た岩と土のテラスがあったが少し谷側に傾いているので遠慮した。三張りくらい張れるらしいがあまりお勧めしない。ここに張るか、もっと進むかを決めるべく、最低鞍部付近まで白浜を伸ばしたつもりだったが指示が伝わってなかったらしく、吉村は一年をつれて白浜に着いていった。ここら辺の連携は最悪だった。白浜が最低鞍部を越えた稜線上に雪田があり3張張れそうだというのでそこまでいくことにする。最低鞍部を越えてから薮は薄くなり、所により小さな草原の上でもはれる。1270mの雪田について枝打ちをしてサイトとする。ポトフはもっと味濃い方がいいな。夜今山行初の本降りとなる。行動中に降られなくてよかった。
6/10(日)曇り時々晴れのち雨
4:33-5:26 1380m 5:36-6:32 1520m 6:45-7:22 1590m 7:37-8:50南入の頭8:15-11:00 1850m 11:20-11:49割引岳12:00-12:42巻機-12:54分岐−たるみ二回-4:00運天
ジジ天が痛恨のフライ閉め忘れ。一年には全員空中戦をさせたので体調不良者はいなかった。朝はラーメン餅だが結局3−4半になった。日数の足りた白浜はトップに出さず、次のたるみまでさくさく進む。ここは湿地帯でサイト可。東へ落ちる小沢に水があるので渇水期でなければ水がとれるかもしれない。一年が用を足してたが。。トップは情報伝達がいまいちである。ここあたりからまた濃くなる。シャクナゲや松がうざい。僕は途中左の谷の雪渓に逃げたが急勾配でやや反省。たるみ過ぎだと思いつつも1590で薮が低くなり展望が開けたのでたるみ。北入の頭・金城山が見え、なかなか縦走感がある。再度薮に突っ込んだ後、南入りの頭で湿原状になり、限界上だがサイト可。1781とのコルでまた薮に突っ込む。シャクナゲの激薮だ。中継は右斜面の笹をトラバらせるが、稜線上にトップを残していなかった。
1850への登りには延びていた山岸が遅々として進んでいないことから薮の濃さが伺えた。この登り下半分は笹で、上はシャクナゲである。トラバースルートを模索すべく長谷川は巻いていったが、そのうち連絡とれなくなる。
誘導をしていた秋山を中継にし、吉村を延ばすが、彼とも連絡とれなくなる。伊藤、山岸の反応も薄い。もうちょっと情報まわしてください。ちなみにこのコルは切れていてなかなか眺めが良い。僕は別の意味で切れていたが。そのうち直登していた山岸がピークについた長谷川と連絡を回復した。トラバースルートでは本体が稜線に戻るにはトップロープが必要だという。長谷川の後を追った吉村の身を案じつつ直登することに決定。本体は15分ぶりに動き出した。激薮の中で森谷がやや遅れていた。ピョコで実質の薮抜け。割引岳までいって薮装解除。その後雪渓を若干歩いたが稜線太く問題ない。巻機はガス中だったので惜しみつつ下山した。車道に出てから雨に降られた。予報に対しては天気に恵まれた山行である。運天でビール、山菜をいただく。旨すぎる。あまりにがっついていたのでご飯までもらってしまった。カアチャン曰く最近のワンゲルは上品すぎる。お前らは昔みたいだと言っていた。運天からタクシー(大型は5700円)で六日町に向かいおなじみの銭湯に入る。が、みなが集合時間に遅刻したため鈍行では清水トンネルを抜けれなくなった(長谷川以外)。風呂の代償は大きい。六日町の定食屋で打ち上げし、流れ解散とした。たいていの人は新幹線で帰ったようだ。予想に反して金のかかった山行だった。
総評
濃さで言えば近年でも有数のトレらしいトレとなったのではないか。これで一年を夏合宿に連れて行っても安心だろう。逆に連携には問題山積である。
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しかし雲天の漢字は正しく書いてほしいです。