2006年10月07日

帝釈山脈・鬼怒沼〜田代山

■メンバー
マイナールートで薮にもかかわらずSLが非情な多数派工作を行ったので9名もリーチ出来た。参加者にはお礼を言いたい。
1藤井 体力に難ありだが、夏合宿での成長には目を見張る。
2唐木 トップ2日。薮嫌い。色々爆弾を抱えているがモチベーションは高い。
 木村 SL。今期薮活動フル参加。自己中。意外と体力がない。
小松 トップ2日。薮嫌い。ボリュームある筋肉から放熱する。
 塚越 トップ4日。高い次元でバランスよくまとまった沢屋。が、最大の武器はやる気。
 長谷川 トップ6日。やや気配りが苦手な猪突猛進タイプ。道のように藪を突き進む。
3小畑 トップ2日。学業が忙しそう。
 工藤 L権者。アメリカ帰り。
 藤田 L。薮のエース。

■コース概況
薮区間については過去の記録やネット資料によると薮はとても濃そうに思えたが、郡山山岳会に所属するOBの情報どおり、意外と薄い薮であった。TWV基準で「薮ではない」箇所も多々あった。孫兵衛周辺と台倉高山はTWV基準で普通の薮。RFポイントは2つあり、どちらも割りと見通しが利くが気は抜けない地形である。薮中展望はないが、奥鬼怒や田代帝釈を合わせると非常に楽しく秋のSL企画にぴったりだと思う。岳人がカラーで紹介するだけのことはある。
■山行記録
10/6(金)
大雨のため、出発を延期する。

10/7(土)曇りのち雨
北千住0631−0856川治温泉0910−1040加仁湯1048−1133観瀑台1140−1247鬼怒沼湿原南端1250−1308湿原北端―タルミ―1506黒岩清水
早朝北千住集合。乗換無しで川治温泉まで行く。この列車は切り離しが多い。電車からは青空も見える。タクシーは行楽シーズンのためジャンタクをリーチ出来ず、12820円×2。女夫淵−加仁湯間に一般車は入れないが通行許可証を持ったタクシーなら入れる。小雨の中出発。なぜかどこからともなく現れた黒犬がついてくる。この黒犬は結局鬼怒沼湿原まで上がっていた。謎だ。湿原までは滝やたまにある紅葉以外は特に愉しみのない道である。道が沢状になっていて水が流れている。それ以外はよく整備された道である。湿原はガスっていて凄い風。さっさととおりぬけてしまった。鬼怒沼山からは倒木が苔むしていたり下草が趣深く生えていたり原始の雰囲気が漂う。紅葉もぽつぽつあるがまだ盛りには早すぎる感がある。花沼湿原までたどり着けそうにないので準則に従い黒岩清水で幕とする。予報と違い天気は回復しない。水は東に踏み跡を3分追うと出る。やや汚い。結局この水だけで残り全行程を消化してしまった。

10/8(日)雨
黒岩清水0613-0640黒岩分岐0700-0755黒岩北峰―0850花沼湿原0855―タルミ―0957鞍部−タルミ―1140孫兵衛分岐1150−タルミ―1255コル
朝起きると小松、長谷川、藤井のシュラフが浸水。テント内に水溜りができたらしい。水溜りができそうなときは空中戦をするなりポリタンをしくなり工夫を凝らすべきだろう。藤井が吐き気がするらしい。しばらく様子見に進んで黒岩分岐で小畑さんと唐木をつけて分離し、薮入り。黒岩山は東側に最初巻くようにトレースがついている。黒岩北峰の岩峰は二つ並んでおりその間を通ってから花沼湿原に角度を切って進んだ。花沼湿原はガスっていてしょぼかった。さすがのSLもモチベーション3割減。小松が着替えるために強風の中に肉体美を晒す。薮が薄いのでここから稜線へトラバることにする。それにしても寒風が凄い。惨めさ極まる山行である。次第に小松が消耗して行き、塚越の幻影を追って尾根から落ちたりするようになる。同時に工藤さんも足取りが重くなっている。よもやこの2人が潰れることがあろうとは思わなかった。孫兵衛分岐はスズタケで滑る鬱陶しい登りだがラッセルするほどではなかった。JPで小松を本体に回収する。残ったトップ二人も足をつりつつ前進する。普段ならこの程度の薮はむしろ飛んで喜ぶぐらい薄いのだが、体からどんどん熱が奪われる最悪のコンディションである。北アで凍死者が出るのも納得いく話である。さて、孫兵衛からの下りは一つ目のRFポイントである。トップが角度を変えるのが遅いのでつい口出ししてしまった。もっと様子を見るべきだったか。ごく小さい沢を渡って正解尾根に戻る。みながやる気を失っているので1915手前の鞍部で幕営とする。このサイトは不快だった。かの谷後越えに匹敵するのではないか。

10/9(月)曇りのち快晴
コル0651―0740三角点1981.7m0752−0842標高点1895手前のコル0900−1030台倉高山1050−タルミ―1247馬坂峠1326−1357帝釈山1417−1505田代山分岐1515−1527小田代−1554猿倉登山口1615―1715会津高原駅

昨日より幾分天気はよい。鹿の鳴き声を2日連続でサイト場の近くで聞く。落ち着いてみれば雰囲気のよい森である。小松はあまり回復できなかったようだがSLはトップに出す。鬼だ。1915mと引馬峠の間で、のっぺりしていながらも鞍部のようなところを通過するのでトップも躊躇したようだ。SLは三国峠で同じようなシチュエーションを経験していたのであれは引馬峠ではないとすぐに読めた。1985m手前のコルには道標が残っており桧枝岐へ矢印が指してあった。昔はここにERを置いたのだろう。1985mを超えたところが二つ目のRFポイントである。尾根の角度が変わったら進行方向を90度に取るべきである。湿原によってから台倉高山を目指す。やはり北側が薄く、トレースや赤テープも北側についている。これを見失うと急斜なので無駄な努力を強いられる。台倉高山では空が次第に晴れていき、展望もよい。下山路の小湿原などもあわせるとなかなかいい山である。ミーハーな方々はこういう山に登っていただきたいものだ。ただここに至っても福島県側のNHK第一が聞き取れない。隊が消耗しているので馬坂峠でタクシーを呼ぶ選択肢もあったがSLは田代へ行く気満々である。馬坂峠に下りてわかったことだが馬坂林道は川俣側の林道が崩壊しているらしい。川俣まで歩く選択肢はありえないし、只見線では今日中に帰れるかどうかもわからない。おまけに携帯は電波が3本立ったり圏外になったりで通話は出来ない。SLの今回最大の失態である。日没も迫っているし、仕方ないので帝釈で電波が入ることを期待して駆け上がる。帝釈にてドコモで猿倉登山口にタクシーを呼ぶ。一安心である。気がつけば周りは秋晴れで、日光白根、男体山から南会津の山々まですばらしい展望である。タクシーに間に合うためハイペースで田代山へ移動する。田代山は峰々を遠景に草紅葉を近景に収めるなら絶好のピクチャーポイントである。湿原がそのまま地平線となって宙に浮いているようなさまも非常によい。しかし小松は何かのスイッチが切れたらしくスイスイ進んで行き、長谷川も口数が減り、Lも「電池が切れた」などとのたまう。塚越とSLだけがこの景色を愉しんでいるかのように思えて残念だ。紅葉は盛りではないが斜陽に映える稜線を眺めつつ一気に下ってタクシーに乗り込む。ジャンタクで17000円であった。やはり南会津は交通費がネックだ。SLは駅チカの温泉に入ってから東京へ帰った。


■総評
個人的にはつらいこともなく、楽しく満足いく山行であった。ベスト10には入る。やはり困難を乗り越えてこそ山行は楽しいのだ。
トレとしては薮が拍子抜けするほど薄かったことを除けば山行目的1は大方達成できたように思う。むしろ悪天候が無ければトレとしては物足りないものになったかもしれない。1年生を薮につれて入れなかったのは痛い。SLとして多くの勉強をさせてもらえた。


posted by TWV at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 藪漕ぎ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
山谷@1983卒です。郡山山岳会のOBとは自分のことかなと思いますが、問い合わせを受けたことさえ覚えておりません。台倉高山の湿原に、30年弱前に某S君という2年生が救急箱を落としてきたのですが、プラスチックだからいまでも朽ちてはいないと思うのですが。

孫兵衛あたりは、薮もけっこうですが、倒木がひどくなかったでしょうか。花沼湿原には、沢から登るのが最も簡単です。滝場はまったくありません。
Posted by 山谷 純 at 2009年05月09日 23:30
↑山谷@1981の間違いでした。自分の卒業年次すらきちんと覚えられなくなった・・・
Posted by 山谷 純 at 2009年05月09日 23:48
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